おっさんと寂しい思い

おっさんの職場から、1人また1人離れていく人達がいる。
それも、ごく近しい人達である。
かっこよくいえば、セカンドキャリアだが、その実態は、職場に対する嫌気である。

おっさんはとても分かる気がする。

彼らは、若い時から共に汗を流し、共に励まし合いながら年を重ねてきた戦友である。

しかし、定年まで勤め上げることが本当の勝者であると考える人達もいる。
そういう人達は、戦友を敗者と呼ぶ。
自分は負けないと声高に宣言する。
貧しい考えだ。だが、否定はしない。

おっさんは、人の一生に、勝ち負けはないと思う。
ただ、残されたおっさんには、寂しい思いだけが募る。
戦友のような優秀な人達が、職場を離れ、残された者の責任はより一層増し、優秀ではない人達で組織を支えないといけない。
今の職場に明るい未来があるのだろうか。
まさに、泥舟というやつではないか。
戦友の先見の明と、勇気が羨ましい。
いつか、自分もそうありたいと、本当に思った。

只々、今は、別れゆく戦友に、心からエールを送りたいと思う。

そして、戦友よ、ありがとう。