おっさんと相対的
おっさんは、自他共に認める、慌てない人である。
悪く言えば、ゆっくりしている人である。
慌てないのには理由がある。
若い頃は、よく慌てて、何度も仕事上での手直しをしたものである。
近道を通ったつもりが、手直しのせいで、かえって遠回りになり、余分な時間を食った経験が何度もある。
時間が許すのなら、慌てず、地道に事にあたったほうが、着実な成果をあげる。
おっさんの経験上の話である。
が、世の中、何をそんなに慌てる必要があるのか、というくらい、慌てる人がいる。
皆さんの周りにもいるのではないだろうか。
しかも、えてして成果が悪い。
おっさんとは相対的なのだが、そういう人のモノの考え方も実はよく分かる。
おっさんも昔は慌てん坊だったから。
慌ててコトにあたって、成功したことも何度かあるのだ。
それを体で覚えているから、常日頃慌ててしまうのだろう。
いつの頃からだろう。
おっさんは、慌てることを辞めた。
何故か?
そのコトと言うのが、頭にきちんとインプットできていないことに気づいた。
道路の舗装工事で、転圧不足の道は、見た目キレイな舗装をしても、しばらくすると、ひび割れや陥没が発生する。
脳みそも同じだ。
理屈を理解せずにコトにあたっても、次には生きてこない。
ただし、おっさんの年になると、今度は覚えが悪い。
願わくば、20年ほど若くなりたい。