おっさんと組織論
この世の中は組織で動いている。
世のサラリーマンは、組織の歯車でしかない。
経年劣化した歯車は定年制度によって組織から外され、不良品の歯車は定年前に肩を叩かれ、或いはどうでもいい歯車として窓際へ異動させられる。
年功序列から能力主義へ移行しなければと叫ばれて久しいが、悲しいかな歯車の一人ひとりに生活があり、なかなか完全に能力主義への移行は難しいものがある。
おっさんには、これといった能力はない。
やる気もない。
でもお金もない。
今の組織の中で、最低限のやる気を上辺だけ見せながら仕事をこなしている。
おっさんの本質は、仕事なんか辞めて自由になりたい。
でも今の社会はそうはいかない。
仕事があるだけ恵まれているではないか。という人もいる。
つまるところ、金である。
金さえあれば、人生の好循環の波に乗ることが簡単にできる。
多額の金ではない。
贅沢しなければ生きていけるだけの金である。
それさえ手に入れることができれば、人生はもっと豊かになる。
もう一つ、徳がなければ人生は豊かにできない。
仮に、大谷翔平や、藤井聡太が、麻生太郎みたいな物言いであったら、彼らに賞賛を与える人がいなくなるだろう。
金と徳。
おっさんには、ないものねだりだが、後20年程戻ることができたなら、ひたすら徳を手に入れる努力はできていただろう。
歳をとることは残酷だ。