おっさんと一周回った人

最強の人という言葉がある。
現世に恐いものがなくなり、デカい事件を起こすような人だ。
最強の人は死ぬことも怖くない。
でも、最強の人は誰でもなり得る可能性がある。
この世に思い残すことがなくなったとき、最強の人の芽が生える。
だが、大概の人はその芽を摘み取る。

反対側に、一周回った人がいる。
断っておくが、これはおっさんの感覚的な造語だ。

有名人でいうと、吉田類氏や岩合光昭氏、あるいは所ジョージ氏などだ。

なんか、言いたいことが分かるような気がしないだろうか？

好きなことを追求して、普段着のまま仕事ができる人達だ。
おっさんは彼らが羨ましくもあり、大好きな人達だ。

日本各地の小料理屋で、地元の酒をチビチビ呑み、美味いアテを食し、店主と飾り気のない会話を楽しむ。
酒場詩人。
それが、番組として成り立つのだから素晴らしい。

好きなネコを世界中で撮影してまわり、素晴らしい角度で映像に収める。
大変といえば大変だろうが、好きなことなので、きっと充実しているだろう。

彼らは総じて物腰が柔らかい。
若い頃から、そうだったのか。
きっと、殺伐とした世界を生きてきたんだろうと推察できる。
それがあって、今がある。
彼らにはそういう雰囲気を感じる。

おっさんも、そうありたいと思う。